【酷評】普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門

楽天市場のお買い物マラソンで、本を購入することにしました。FIRE(早期リタイヤ)の本を2冊購入していたため、今回もFIREの本を購入しました。

タイトルは「普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門」。山崎俊輔さんというファイナンシャルプランナーの人が書いた書籍です。

読んでみたのですが、すごく読みにくいし全然説得力が無いと思ったので、今回はその感想を書いてみたいと思います。

【酷評】普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門

【酷評】普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門

読みにくい原因1:線を引く箇所が統一されていない

この本はだいたい1ページに1回位のペースで、色付きで文章に線が引かれています。普通に考えれば線が引かれている箇所は筆者が「重要な部分」と考えて、読者に強調したい部分であると考えます。(飛ばし読みでもそこだけ読んだら言いたいことが伝わるとか。)

しかし、実際には線が引かれた部分には全く統一感がありません。読み進めるほどに線が引かれた部分が非常に邪魔になり読みにくいです。

読みにくい原因2:具体的な内容がほとんど無い

この書籍では、転職、副業、節約、投資、保険、税金、住居など色々なことが書かれています。FIREに関する書籍だから当然です。一つでも欠けたら、FIRE達成は遠のきます。しかし、この本は一つ一つの内容が薄すぎます。また「〇〇は△△だと言われています」という文章が非常に多く、どこかから聞いた話を書いてるような印象を与えており信用度にも欠けます。

また「住居は後々資産になる」と言っていますが、日本では築20年になるとほぼ土地の値段しか残りません。これで「日本版」と書かないでほしいです。

読者がその中から一つ選んで実践すると考えたとしても、この中の知識では何もできません。400ページもあるのに。

読みにくい原因3:筆者がFIRE実践者ではない

今まで読んだFIREの本は、FIREを実践した人の本です。そのため、実際にFIREするまでに苦労したことや実践したことが具体的に書いてあるので、とても共感できたり参考にしようと思うことがあったりしました。

しかし、この本の著者はFIREの実践者ではありません。ファイナンシャルプランナーです。FIREを目指している私のような読者にとっては、本に書いてある内容はインターネット上に転がっていてもう知っています。

読みにくい原因4:数字やグラフなどが他のFIRE本に比べてあまりにも少ない

FIREの本はお金が一番の問題になります。そのため、数字やグラフが多くなるのは必然です。そのため、文章の間に挿し込まれる挿絵で、グラフなどを見せて一目でわかりやすいものにするものです。

しかしこの本は、挿絵もほとんど文章なのです。資産運用などで「年何%で運用したら何年後にいくらになります。」という説明も文章の中で済ませてしまいます。

もう少しわかりやすくできませんかね。

読みにく原因5:FIREしたい人を区別する

本の冒頭で「仕事の苦しさから逃れたいと感じてFIREを目指す人は危うい」と筆者は述べています。それしか書いていないので筆者がどういうつもりでそう書いたのかは判断しかねますが、かなり暴論だと思います。

仕事が好きなら仕事を続ければいいのであって、仕事に不満があるからFIREを目指すのではないでしょうか?仕事の苦しさがあればFIRE達成のモチベーションもかなり上がりそうですし、そういう人こそFIREを目指すべきだと私は思います。

何よりもFIREを目指している人を腐すようなことは、FIRE実践者の本にはありませんでした。

まとめ

非常に読みにくい本でした。この筆者は多数のコラム、講演を行っているそうです。それならばもう少し分かりやすいものにできたはずです。

定価1,760円です。損しました。

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