久しぶりに住宅関連の話です。
マンションやビル、住宅の外壁タイルの浮きや剥落についてです。普段町中でもよくタイルの浮きや剥落を見かけると思います。
【欠陥住宅】外壁タイルの浮き・剥落の事業者責任について
外壁タイルの施工不良は責任の所在が難しかった
外壁タイルの浮き・剥落に関する責任の所在は、裁判での解決が難しいとされてきました。その発生原因および施工不良の特定が難しいことが理由です。
しかし、2018年の大阪地方裁判所では、発生原因を特定せず、浮き率で施工不良であると推認し、原告の訴えを一部認め、被告の業者に損害賠償金約410万円の支払いを命じました。
施工後期間と浮き・剥落率による施工不良の判定目安
その裁判では、施工後期間と浮き・剥落率の関係を示し、それ以上の浮き・剥落率であれば、施工不良であり施工業者に責任があると推認するというものが示されました。
施工後5年以内なら浮き・剥落率0%以上、5年以上10年以内なら3%以上、10年超15年以内なら5%以上、15年超20年以内なら10%以上で、施工不良となるというものです。
施主の強い味方になるが、外壁タイルが衰退するかも
この判例がある事で、施工業者は今後施工不良が無い確固たる証明をしないと、施工不良だと判断される可能性が高いです。
逆に施主にとっては、この判例によって浮き・剥落率だけで裁判で優位に立てることになります。
外観の美しさから重宝されていた外壁タイルですが、こういった判例がある事で今後施工業者があえてやりたがらなくなり、タイル張りが衰退していくことになるかもしれません。
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